『侵攻を受けるサラーム地区(ラファ、ガザ)』

Report from Rafah - Hai Salam Under Invasion 
ISM(国際連帯運動)ラファより
2003年12月11日

(ナブルス通信 2003.12.11配信による)



ラファはパレスチナ・ガザ地区最南端のエジプト国境にある町です。ここはこの間、恒常的にイスラエル軍による攻撃を受けてきました。特に国境に近い地区は家屋破壊が日常茶飯事のこととなり、米国人のレイチェル・コリーさんが壊されようとしている家を守るためにブルドーザーの前に立ち、ひき殺されるという事件も起こりました。
10月9日〜18日にかけてイスラエル軍によって行われた大侵攻は、きわめて苛烈なもので、途中の調査段階ですでに家を失った人は1500人を超えると発表されていました。殺されたものは17人。破壊された家屋は170軒以上にのぼると言われています。
今日、また、そのラファにイスラエル軍が急襲をかけているという知らせが入ってきました。11日、現地時間の早朝からエジプト国境沿いでイスラエル軍が「作戦」を開始したということです。ロイターによると、すでに4人が殺され、10数人が負傷したとなっています。「イスラム聖戦の活動家(一説ではハマスの活動家)を拘束するため」という名目ですが、殺されたうちの3人は民間人だとのこと。まだ、侵攻は続いているようで、どのようになっていくのかわかりません。先ほど、ISM (国際連帯運動)から届いたばかりの速報を取り急ぎ訳しましたので、お伝えします。[ナブルス通信]


『侵攻を受けるサラーム地区』 


ISM(国際連帯運動)ラファからのレポート

2003年12月11日 
 

 私がISM(国際連帯運動)のオフィスに座って、短い速報を書こうとしている今、国境沿いに位置しているサラーム地区からおびただしい銃声が聞こえてきている。大きな爆発音も散発的に聞こえる。この侵攻は今朝の午前5時半くらいに始まった。今、10時になるが銃撃は止んでいない。すでに3人が殺され、14人が負傷したという知らせが入ってきていて、3階建ての家が1棟破壊された。

 昨晩、私はサラーム地区から遠くない、同じく国境に沿ったサラ・アル・ディンの付近に宿泊していた。宿泊している先の家族と私が寝床の用意をしていた9時頃、ひどく大きな爆発で家が揺れ、窓や土台が振動した。これは私が今までで体験した最も大きい爆発だった。というか、もしかしたら、一番近かったというだけのことかもしれないけれど。私と部屋を一緒に使っている他の2人の少女たちはすばやく部屋を離れた。この部屋は国境沿いに面していたから。近くの狙撃塔からの銃撃におびえながら、彼女たちは私を居間へ追い立て、私たちは何が起きているかわかるまでそこにいることにした。30分くらいたって、辺りが静まってから、私はベッドに戻ったが、朝の5時半くらいに起こされた。それは友だちがお祈りのために起き出したからだけではなくて、アパッチ攻撃ヘリコプターが頭上で旋回する音──少なくとも1機、たぶん2機のヘリがいた──と国境付近でうなりを上げる戦車の音が聞こえていたからだ。

 紛れなく──そして、いくぶん皮肉なことに──後退していく[イスラエルの軍用]ブルドーザーの音の警告音も聞こえた。それは戦車と国境沿いのすべての狙撃塔からの凄まじい銃撃音を伴っていた。私が何の音を聞いているのかを完全に理解するまでは少し時間がかかった。最初、私は数機の無人飛行機の音を聞いているのだと思っていた。その後、「なんでこんなに銃撃音が大きいのかしら」といぶかしく思い、そして、やっとその音がアパッチ・ヘリのものだと理解した。

 朝の5時半から9時まで、私はパレスチナ人の一家と一緒にいて、そこの家と隣を行ったり来たりした。朝食を食べたり、コーヒーを飲んだりするために。そして、「誰かと結婚したら、ずっとラファにいられるよ」というジョークから「私が結婚する相手」のことで冗談を言い合ったり、友だちのひとりにメーキャップをしたりしていた。そう、まったく普段と変わらずに過ごすようにしていたのだ。私がスナイパーが狙撃をしてくる通りを歩いてオフィスまで戻るというプランを立てているかのように、みんなは「あまりにも危ないよ。オフィスに戻っちゃだめだ」と言った。

 やっとのことで、私はオフィスに戻ってきて、ここに今、座っている。銃撃音と爆発音はいまだにサラーム地区で続いている。なんとか早く終わってほしいけれど、でも、これがいつ終わるのかは私にはわからない。


翻訳:かねこあさみ

※※以上は、ISM(国際連帯運動)からのレポートによる。(筆者については記載なし)
ISMのサイトにはたくさんの現地報告が掲載されています。
http://www.palsolidarity.org/

 

【イスラエル政府、軍へ抗議を!】
黙っていると、この侵攻を認めたことになってしまいます。ここで行われていることはすべて第4ジュネーブ条約違反であり、国際人権法上許されることではありません。軍が撤退しても、行った残虐行為をきちんと批判していかなければ、また、同じ事は容易に繰り返されます。日本政府へ抗議をするよう要望を出すのも大事なことかと思います。

「緊急呼びかけ:ラファが破壊されている」
http://palestine-heiwa.org/tmp/rafah/031015.html
(抗議先、呼びかけ文、抗議文サンプルなど、ラファ侵攻のサイトです。この間のラファ侵攻の様子を伝える文章、写真などへのリンクあり。ガザへの空爆への抗議もサンプルの中に入っています。どうか、広めて利用してください)

 

【ラファの人々への緊急援助】
日本から家屋破壊の被害者に直接の支援をしたい場合は(送金手数料の高さもあり)UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)を通じて行うのがひとつの方法です。UNRWAは家屋破壊にあった人々に緊急のテントなどの支給を行う他、シェルター(仮設住宅)の提供を行っています。
<http://www.un.org/unrwa/japanese/index.html>がUNRWAの日本語ページ。(概要は普通に読めますが、プレスリリースはpdfファイルです。)寄付をクレジットカードによってできるようになっています。日本政府に対して、UNRWAへの支援をもっと多くするよう要望を出すことも大事です。
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また、「パレスチナ子どものキャンペーン」でも緊急援助が呼びかけられています。詳細は <http://plaza17.mbn.or.jp/~CCP/>へ。


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(編集責任:ナブルス通信 http://www.onweb.to/palestine/ )

 

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